2012年8月28日火曜日

手すき紙と押し花のカード

リゾート地として海外から多くの観光客が訪れる華やかな一面の裏に、“スモーキーマウンテン”と呼ばれる巨大なゴミの山とそこでゴミを拾う子どもを中心としたスカベンジャーに象徴される貧困の問題を抱えるフィリピン。



その経済の発展や人々の生活の安定を妨げる要因の一つとして現在も活動を続ける共産ゲリラやイスラム系組織と政府との紛争があり、特に戦闘地域となりやすい山岳地帯に暮らす人々は田畑を放棄して住み慣れた土地を去らざるを得ないケースも。




当店では、今から25年ほど前にやはり紛争の影響で山を降りざるを得なかったミンダナオ島北部の山地にすむ人々が新たな生活の糧を得るために大量に自生するコゴンという草を原料に手すき紙を作り始めたのをルーツとするローカル・フェアトレード企業「Salay Handmade Paper Industries Inc.(SHAPII)」の製品を取り扱っています。


それがこちら。

サイズは約10×10cm

ていねいに手作業ですいた味わいとぬくもりのある紙に、本物の押し花をつかった細かいデザインをほどこしていて、とってもかわいいですよ。



「Congratulations」「Happy Birthday」「Thank you」など、いろんなシーンで使っていただけるように種類も豊富、中でも赤ちゃんが眠ってる姿をあしらったカードは出産お祝いのメッセージにピッタリ。




小さなグループから始まり、今や300人以上の人たちが働き収入を得る場所となっているSHAPII。天然の素材を原料にしながらも決して環境を破壊しない生産工程・方法を守って作られる手作りのカードで、大切な人にメッセージを伝えてみませんか?



正方形の封筒と二つ折のカードのセットでお値段は262円です。

2012年8月23日木曜日

JUSTEES追加入荷アリ

制服・ユニフォームがその人の所属を表す例を挙げるまでもなく、服装・ファッションというのは、他人がその人を「どんな人間か」を判断する一つの材料にもなりますよね。


逆に言うと、他の人に「自分はこういう人間です」とアピールをする手段にもなるもの。


その中でも特に、60~70年代のアメリカを中心としたカウンターカルチャーの流れの中で、文字でダイレクトに自分の主義主張を言葉にし周囲の人間に訴えかける手段として確立された『Tシャツ』は、着る人の人間性やアイデンティティをもっとも端的に、かつ手軽に表せるファッションなんじゃないかな、とボクは思います。


ロックTっぽいものからかわいいものまで、全10タイプ以上!

とまあ、そんなに大げさに考えなくても、やっぱりTシャツはカッコいいもの、かわいくてオシャレなもの、そして、つづりや文法が間違ってるヘンな英語が書かれていないものを着たいですよね(笑)



かつて薬物依存症だったストリート・チルドレンの少年たちにシルクスクリーンプリントの仕事を用意し、フェアな賃金と社会生活の訓練によってリハビリ後の人生の再スタートを支援するプノンペンのTシャツ工房「ジャスティーズ」は、様々なメッセージをスタイリッシュなデザインに仕上げています。



そのメッセージの内容はガンジー、アウンサンスーチー、U2のボノらの言葉や聖書の一節を引用したものからオリジナルのものまで様々ですが、どれも不公平な社会への怒りや浪費が過ぎる現代人への戒め、思いやりの大切さなど、常に忘れないでいたい深イイものばかり。



例えば・・

今から100年近くも前にすでに消費社会を嘆き、資源を大切にしようと訴えていたマハトマ・ガンジーの言葉、"Earth provides enough to satisfy everyone's need, but not everyone's GREED."「地球は全人類に必要なだけのものを十分供給できるが、人類の欲望を満たすには足りない」


ホロコースト研究家ヤフダ・バウアー氏の"thou shalt not be a victim, thou shalt not be a perpetrator, but above all, thou shalt not be a bystander."「被害者になることなかれ。加害者になることなかれ。しかし何よりも、傍観者になることなかれ」


アウンサンスーチーさんが権力者を憐れみ、同じ暴力と腐敗の道をたどることなく民主化を求めて行こうと説いた"It is not  POWER that corrupts but FEAR. Fear of losing power, and fear of the scourge of power."「人々を堕落・腐敗させるのは権力ではなく恐れです。権力を失い、そして次の権力から復讐されることへの恐怖なのです」

などなど。



日本でジャスティーズのTシャツが買えるのは当店だけです!1枚2,480円。ぜひ店頭でご覧ください。

2012年8月18日土曜日

カンボジアから着荷

Daughters of Cambodiaから人気のため完売していた商品と新作商品が、そして今回初めて姉妹団体Sons of Cambodiaからの商品が入荷いたしました。


ドーターズからは、ドーターズと出会ったことでそれまでの奴隷のような絶望の日々から抜け出せた喜び、人生に夢を持てる幸せを実際のスタッフの言葉でつづった英文がプリントされた『Since I came to work at Daughters...』のTシャツのブラック、ホワイト、そして新色のグレー。



また、これまでシックな色合いが多かった草木染めコットンエプロンに赤や水色など明るいカラーが登場しました。また、コットンのナチュラルなカラーにロゴやメッセージがプリントされたエコバッグもとってもオシャレです。


シュシュにも新色が加わりました!

Tシャツは¥2,480、エコバッグ¥1,050、エプロン¥3,360~となっています。




そして、サンズ・オブ・カンボジア。


こちらは貧困や差別によって性産業に従事せざるを得なかった"レディボーイ"(日本で言うところのニューハーフとほぼ同義)と呼ばれる男性たちを対象として支援するNGOで、ドーターズの製品がほとんどレディスであるのに対して、サンズはメンズ担当といったところ。



ドーターズより規模は小さいのでまだラインナップも少なく、ボクも実物を見ないでの発注でしたので、今回はTシャツ2種とハンドメイドの木製フック3種をサンプル的な感じで取り寄せてみました。


"DREAM"スカーフはドーターズの新作で、グレーもあります

Tシャツは『囚われの身から自由へ』『絶望の中でも希望は捨てずに』というメッセージをストレートかつスタイリッシュにデザイン化してあり、センスの高さを感じます。


フックの方はシンプルにハートのモチーフやLOVEの文字を彫り込んであり、シャビーに仕上げてあって使いやすそう。


こちらもTシャツは¥2,480、フックは¥1,050~¥1,680です。




どれも日本では当店でしか販売していない(はず)のレアアイテム。

オシャレをすることで困難な状況にある人たちへの支援になるなんて、素適じゃないですか?

2012年8月16日木曜日

長崎ならでは

終戦記念日の8月15日は、長崎は「精霊(しょうろう)流し」の日。



初盆を迎える故人を偲びながら、形も飾りもお祭りの山車を思わせる車輪付きの精霊船(しょうろうぶね)を海辺まで曳いて行く行事ですが、道中絶え間ないほどの勢いで爆竹を鳴らすことで知られていますね。



今年は大叔父の初盆で、15日は水曜日でちょうど定休日だったこともあり、ボクも初めて精霊船を曳かせてもらいました。



これまで精霊流しを見物していた時はのんびりと曳かれて行ってる印象だったんですが、実際にやってみるとけっこう早かった・・・



爆竹係を買って出たものの、どんどん進んで行くし横は普通に車が走ってるし、沿道には人も多いし、どこにどのタイミングで投げたらよいかイマイチつかめず、上手く派手に鳴らせなくてなんだか申し訳なかったです・・・



港の広場が終着点


最後は港の集積所に安置して終了。地域によっては、あえてその場で取り壊し、それを見届けるまでが精霊流し、というところもあるそうです。


地元の行事、特に地域独特のものに参加するのは、人と人との繋がりや歴史を感じられて、いいものですね。



長崎のお盆のにおいは、火薬のにおいです!(笑)

2012年8月13日月曜日

アフター

と言ってもまだ途中なんですが・・・カンボジアからの商品の入荷などでバタバタしてしまって完成まで少しかかりそうなので、とりあえず経過報告を・・・


前回の写真の状態から、当日の閉店後に作業を始めて昨日の段階でこんな感じになってます。


ようやく照明がつけられました~

まず壁をペンキで白く塗り、翌日には乾いていたので杉板の固定を開始。


日中とは言え近所迷惑にならないようにコンクリートドリルの作業時間を最小限にとどめつつ、一枚につき4本のコンクリート用ネジで固定。けっこうしっかりとまるんですよねこれ。



こちらの壁には以前看板灯が設置されていたので電源はきていました。それを活かして、この日のために買っておいたフィッシャーマンズライトを取り付け。



もともとはピッカピカのシルバーだったので、入口天井のランプと合わせるためにあえてグレーっぽくエイジング塗装をしたのがちょっとしたこだわりです。まぁ、写真ではお分かりづらいと思いますけど(笑)




今のところイメージ通りに進んでまして、あとは同じようにななめにカットした板を3枚追加して完成の予定です。板を張っておけば、今後、掲示板なんかを設置するのに釘やネジが使えるから楽なんですよね。



この壁をどのように活用するかはまたこれから考えますが、とりあえず、いい感じになってきると思います。




お盆も通常通り、水曜の定休日以外は営業していますので、どうぞご近所お誘い合わせの上ご来店ください!


ネパールの本格スパイスを使ったクッキー、めっちゃ美味しいですよ~。

2012年8月9日木曜日

ビフォー

入口横の壁をちょっと改装しようと思いまして、記録として改装前の現状写真を撮ってみました。



けっこう雰囲気変わると思います・・・うまくいけば(笑)


もともと赤レンガ色は好きだったので外の壁は一面をそのまま残していたんですが、この度、店内と同じように白く塗ることにしました。



照明の取りつけと、今後看板などを設置する際のベースとするために木の板を張り付けるデザインを施すことにしたのですが、板の色とレンガの色はちょっとバランスが悪いんですよね・・・



そこで、店内の柱と同じように、まず壁を白く塗った上で板を取り付けることにしました。床面は白いとすぐに汚れるので、とりあえずこのままで。



作業できるのは開店前と閉店後になるのでいつ出来上がるか分かりませんが、なるべく早く完成させたいと思います。





・・・話は変わりますが、昨日の定休日に映画「ダークナイト・ライジング」を観てきました。バットマンのシリーズは監督によって世界観が大きく変わるのが一つの見どころですが、ボクはこのC・ノーラン監督版が一番好きですね。



緻密に計算された「インセプション」と違ってけっこうザックリしたベタな展開でしたけど(笑)、スーツやモービルのデザインのカッコよさもあって、なかなか面白かったです。



次回は「プロメテウス」を観る予定です。楽しみ~。

2012年8月5日日曜日

クッキー&ケーキ

毎日暑い日が続きますね。皆様に、この場を借りて暑中お見舞い申し上げます。


乳化剤や保存料などを使用していないフェアトレードのチョコレートは暑さに弱く夏期は出荷がないため、しばらく店頭のお菓子の種類が少なくなっていましたが、昨日から新しくネパリ・バザーロさんのクッキー&ケーキを販売開始しました。


注※ お店では実際には直射日光が当たらないよう陳列しています


ネパールで有機栽培されたコーヒーや紅茶、オレンジピールと国産小麦粉を使い、日本国内の授産施設でていねいに焼き上げられたさくさくクッキーとふわふわケーキです。



クッキーは卵不使用で卵アレルギーのお子様でも安心です。ケーキは卵を使いますが、愛知県の有機農場「とりのさと農園」さんでのびのび育った鶏の健康な卵でとっても美味しいです。






ケーキはオレンジ味とコーヒー味があり1つ¥441、クッキーは同じオレンジ、コーヒーに加えてシナモン、ジンジャー、レモンティーの5種類があり80g入りで¥346です。


フェアトレードのコーヒーor紅茶と一緒にフェアトレードのお菓子でのんびりひと息つきながら、生産者の方々が暮らす遠い異国に思いを馳せてみるのはいかがですか?





また、ネパールの職人さんの手作りによるシルバーのブローチやトンボ玉ネックレスも入荷しましたので、ご来店の際はぜひご一緒にご覧ください。

2012年8月3日金曜日

ファーストフラッシュ2012

フリーライターの三浦史子さんが、おそらくこれ以上はないと思われるほどに中立的な視点でフェアトレードについてレポートをされた「フェアトレードを探しに」(スリーエーネットワーク)という本があります。



ボクがもし、「フェアトレードってどういうものだろう?」とご興味をもたれた方に関連の書籍を1冊だけお勧めするとしたら迷わずこの本を紹介したいとても参考になる本なのですが、その冒頭で、三浦さんが当店でも取り扱わせていただいている「わかちあいプロジェクト」さんの有機ダージリン紅茶の『ファーストフラッシュ』を飲む場面があります。


その時に表現されたひと言が・・・


『これが紅茶だとすると、今まで飲んでいたものは何だったんだ?』



色がもはや「紅」茶じゃありません。


ファーストフラッシュとは、その年の春に摘まれた茶葉のこと。


語感から、日本で言うところの「一番茶」をイメージさせますが、一番茶がその年の最初に収穫されたものだけを指すのに対して、ファーストフラッシュは「最初の収穫期」に摘まれたものという意味です。



とは言え、もちろんその収穫期は短く貴重な茶葉で、新鮮な新芽にしかないそのさわやかな香りを楽しめるように発酵もほとんど行わないため、清々しいマスカットフレーバーと渋みのまったくない独特の甘み、そして紅茶とは思えない上品で美しいイエローの見た目を楽しむことができます。



ヒマラヤの麓の大自然が育む贅沢な有機栽培ダージリン。


中でもわかちあいプロジェクトさんのファーストフラッシュはFTGFOP1(Fine Tippy Golden Flowery Orange Pekoe 1)という最上級グレード。




一般的には、比較的安いお店でも100g2000円はくだらないプレミアム紅茶ですが、そこはフェアトレード・ラベル・ジャパンの創立者でもある松木牧師の心意気(というか、商売っ気のなさ? 笑)、100gで税込1300円です。


生涯一度も飲まずにおくのは本当に惜しいファーストフラッシュ、ぜひお試しください。ただしやはり限定生産品となりますので売り切れ御免で!