2013年2月24日日曜日

「ゼロ・ダーク・サーティ」

明日25日はいよいよアカデミー賞の発表ですね!


まぁ、審査対象として申請できるのが各配給会社1作品のため「グラン・トリノ」のような名作が対象から外されたりするようなこともありますし、映画の好みは人それぞれですから映画好きの人にとってアカデミー賞はあくまで参考程度だとは思いますが、それでもやはり気になるところ。


そのアカデミー賞の作品賞他4部門にノミネートされているポリティカル・サスペンス「ゼロ・ダーク・サーティ」を鑑賞してきました。

とりあえず「編集賞」は受賞するんじゃないかなぁ・・

この作品は、関係者の証言を基に、911アメリカ同時多発テロの首謀者オサマ・ビンラディン暗殺作戦の裏にその所在を10年間追い続けたCIAの女性エージェントの執念があった、という事実を描いた物語。


監督が「ハート・ロッカー」のキャスリーン・ビグローということで、アメリカを正義の味方のように感傷的に描くかと不安もありましたが、今回は事実を淡々と追うような演出で、緊張感とリアリティがあってなかなか見応えのある映画でした。


しかし、だからこそ、一人のテロリストを殺すのに専属チーム(実際には映画よりさらに規模が大きかったそうです)が膨大な予算・設備、そして10年という月日を費やし、自国の大義のために容疑者の権利や他国の主権を侵害するアメリカという国は、やっぱりどうかしちゃってるよ、というのも改めて感じました。



情報提供者に1台数千万円のランボルギーニをポーンとプレゼントし、1機でたぶん100億円以上するステルス・ヘリを墜落させといて機密保持のために平気で爆破しちゃいます・・・



もちろん、平和と治安の維持に軍事費・国防費は必要ですし、その額はどのくらいが妥当でどのくらいなら多過ぎるかは意見が分かれるところでしょう。


しかし、一人の男をその家族や子どもたちの目の前で射殺し新たな憎しみの連鎖を生むのにそれだけのお金、人、時間を使うなら、テロの要因となる貧困や格差、教育の不足を解消するのにもっと使ってもいいんじゃないかなぁ・・・。

左胸にポチっとある「点」が“AID BUDGET”

ちょうど、当店取り扱いのフェアトレードTシャツの中に、そんなメッセージをデザイン化したものがありました。薬物依存だった元ストリート・チルドレンの少年たちにTシャツを作る作業を通して働くことや社会生活を学んでもらい、その自立を支援する『JUSTEES』の“Aid/Defense”。


世界で使われている莫大な「国防費」とそれに対してごくわずかの「人道支援予算」を、血のシミの大小で象徴的に表しています。



すべてのデザインに社会的メッセージを込めてあるJUSTEESのスタイリッシュなTシャツはメンズ・レディスともに税込2480円、日本では当店のみの取り扱いです。これからの季節にぜひ!



余談ですが“ゼロ・ダーク・サーティ”とは暗殺作戦が決行された時刻である午前0時30分を表す軍事用語のことだそうです。