2017年8月19日土曜日

映画の話

8月だから、という訳ではありませんが、最近レンタルで観た戦争・紛争にまつわる良作2作品を紹介させてください。


「ベルファスト71」
イギリスからの独立闘争が激化していた1971年の北アイルランド・ベルファストを舞台に、暴動鎮圧に出動したイギリス軍の若い兵士が混乱の中で一人置き去りにされてしまい命を狙われる極限状態の中で過ごす一夜を描いた社会派サスペンス。


イギリス対アイルランドという単純なものではないアイルランド内でのカトリックとプロテスタントの対立やその糸を引く英情報部の存在、そして利用されていることも知らず駒となる若者たちが犠牲になる戦争の虚しさを描きつつ本筋は緊張感の高いサスペンスとして楽しめる、知名度は低いながらなかなかの作品でした。


「ヒトラーの忘れもの」
1945年、ドイツ軍が敗北し撤退を始めたデンマークで、ドイツ軍が海岸線に埋めた200万個とも言われる地雷を処理する決死の作業を強制させられるドイツ軍の少年兵たちの過酷な運命を描く実話を基にしたドラマ。


デンマーク軍の鬼軍曹の元で極限状態で命を落としていく少年たちに胸が痛くなりますが、ドイツが勝っていれば単に立場が逆になっていただけだと思うと戦争と人間の愚かさに悲しくなります。



素手での地雷処理のシーンはなかなか心臓に悪く、ハードな描写もありますので苦手な方はあえて観なくてもいいと思いますが、歴史の裏にあったもう一つの戦争を伝えてくれる佳作です。



2作品とも、戦争がいかに未来のある若者たちを死なせる残酷な行為であるかを知らしめてくれる作品でした。NO MORE WAR.

平和賛成♪