2012年5月1日火曜日

カメラマンの佐々木さん

世界が少しでもよりよくなるために何かしたいけど何をするのがいいか、自分に何ができるのか分らないまま「DO SOMETHING!」と会社を辞めた2年前。

国際協力などについて調べていく中で、支援のつもりでやっていることがまったく役に立っていなかったり、むしろかえって現地の混乱や問題を引き起こすことがあることも知り、まずはいわゆる「発展途上国」と呼ばれる国とそのボランティア・支援活動の現場を見て、何が求められていて何が求められていないのかをこの目で見られるだけ見ようとボクが向かったのがカンボジアでした。




約1ヶ月滞在し、たくさんの人、会社、お店、施設、団体を訪ね、現場を共にしたり話を聞いたりして回った充実した毎日の中で出会い、その後もお世話になっている方の一人に、フリーカメラマンの佐々木健二さんがいらっしゃいます。




もともと学校の記念写真や卒業アルバムを撮影するスタジオに社員カメラマンとして勤めていた佐々木さんは日本で在日カンボジア人の方々と知り合いになったことがきっかけで初めてカンボジアへ渡ったそうですが、プノンペンにある広大なゴミ捨て場で「生活」する人々を撮影をしていく中で、次第にゴミ山に生きる人々、特に子供たちを撮影することが自分の使命だと感じ、以後一年の内の一ヶ月以上をカンボジアで過ごすようになり、安定を捨てて自由のきくフリーに。



滞在時は、日本で知り合われたカンボジアの方が校長を務め、佐々木さんご自身もまったくの個人で金銭的な支援を行っているスラムの私設小学校の空き部屋の一つに寝泊まりし、市内はどこへ行くにも年季の入った自転車、と常に現地の方々と同じ目線で10年以上に渡ってカンボジアの変遷を見つめ、そしてカメラに収め続ける佐々木さん。



時には冗談もおっしゃるものの真面目で温厚そのもの、デジタルのカメラも使用されているようですが今でも基本はフィルムで撮影、メールも使わないというアナログ派ながらその情報網は驚くほど幅広く、カンボジアのことは佐々木さんに聞けば裏も表もほとんど分かるという、在カンボジアの日本人の方々からも一目置かれ、そして不思議がられているすごい人です。



ボクもカンボジアでは現地の様子をいろいろとうかがい、また直接案内してもらったりアンコールビールをごちそうになったり、佐々木さんと会わなければ知り得なかったたくさんの貴重な情報や体験を得ました。



撮られることには慣れてない佐々木さんの著者近影付きで置いてます(笑)


そんな佐々木さん、集大成として昨年末に「カンボジア ゴミ山に生きる子どもたち」(デジプロ、税込¥2,100)を上梓されてますので、ご興味をお持ちいただけた方はぜひお近くの本屋さんかAmazonなどでご購入いただければ幸いです。



もちろん当店でも販売しておりますので、お近くの方はどうぞ当店まで。